2009年(平成21年)12月23日に3D映画『アバター』が日本で公開されました。
2009年に入り『モンスターVSエイリアン』『ファイナル・デッドサーキット3D』などといったデジタル3D映画が公開されていましたが、デジタル3D映画元年ともいえる2009年年末に映画史上最大のヒット作となる『アバター』が公開。
この『アバター』の登場で3D映画路線は決定的なものとなり、以後多くの3D映画が作られることになりました。
ちなみに日本初の3D映画は『侍戦隊シンケンジャー銀幕版 天下分け目の戦』になります。
舞台は地球外惑星ポリフェマスの衛星「パンドラ」。地球のエネルギー問題を解決すべく、人類はパンドラで採れる「アンオブタニウム」という鉱物を狙い、パンドラに住む先住民族「ナビィ」との接触を図ろうとしていた。
しかしナビィは人類側の接触を拒み、それに対して人類は人類とナビィのDNAをかけあわせた人造生命体をつくりだし、その体に人類の精神をつないで、ナビィとの接触を図る「アバター計画」を始動させる。
主人公のジェイクは、自身の兄の代わりにアバター計画に参加するが、ちょうどそのころ、ナビィと地道に交渉を続ける穏健派と、強硬手段もやむなしという強硬派の間で争いが起き・・・・・
同映画は、『ターミネーター』『タイタニック』などを手掛けたジェームズ・キャメロン監督が制作・脚本・監督を務め、公開前から期待された作品ではありましたが、3D映像ブームの効果もあいまって、ふたを開ければ興行収入世界第1位(約27億8796万ドル)を記録しました。
ジェームズ・キャメロン監督は、1994年に脚本を書いていたそうで、当初は映画『タイタニック』完成後の1997年には撮影を始める予定だったそうです。
しかし、『アバター』をCGキャラクターで撮影することを考えていいたキャメロン監督は、テクノロジーがキャメロン監督の創造に追いつくの待ち、結局制作に取り掛かり始めたのは2005年になってから。
その間、観客の映画館離れのシンポジウムなどを行い、その打開策として3D映画の推進などが打ち出され、映画『アバター』は、CGキャラクターが俳優として起用されたデジタル3D映画として作られていくこととなり、第一稿となる脚本完成時から14年目の2008年に主撮影が終了、2009年初頭に撮影が完了し、2009年12月の公開となりました。
主演のサム・ワーシントン氏は、続編2作品分の出演契約をすましているそうですが、アバターの続編は以下のように予定されているそうです。
映画『アバター』には人間、ナビィ、アバター(人間とナビィの掛け合わせ)の3種族が存在するが、ナビィは指が4本なのに対して、アバターは指が5本ある。
ナビィたちが話す「ナビィ語」は、言語学者などとともに英語への対訳が可能な言語として作られている。(適当なカタカナを並べただけのなんちゃって言語ではない)
人類が狙っていた鉱物「アンオブタニウム」は1キロあたり2000万ドルで取引されるという。
キャメロン監督は、3D撮影用の「フュージョン・カメラ・システム」を自分で開発している。
『アバター』が『タイタニック』の持つ世界興行収入1位の記録を抜くのに、公開から39日間しかかかっていない。
中国では、『アバター』がヒットしすぎてしまい、中国産の映画に影響が出ることが懸念され、中国での上映が禁止になった。
映画史に燦然と残る大記録を打ち立てた『アバター』だが、アカデミー賞で受賞したのは「撮影賞」「美術賞」「視覚効果賞」の3部門のみだった。ちなみに同年のアカデミー賞作品賞は『ハート・ロッカー』という作品が受賞したが、その作品の監督キャスリン・ビグローは、キャメロン監督の元奥さん。