1999年(平成11年)の芸能界では、『だんご三兄弟』が大流行しました。
元はNHK教育テレビ『おかあさんといっしょ』の1月期の今月の歌として発表されたものだったのですが、子供たちの間で大人気となり、3月3日にはCDまで発売され、発売3日で出荷枚数250万枚、最終的にはオリコン集計で291万8000枚を売り上げました。
ちなみに、この293万6000枚という売り上げは、2017年現在の歴代シングルランキングで5位、1999年度年間シングル売り上げ1位、1990年代シングル売り上げ1位という成績になります。
これほどまでの大ヒットで、なおかつNHKの番組から出た歌となれば、当然その年のNHK紅白歌合戦にも『だんご三兄弟』は出場しました。
うたを歌ったのは速水けんたろう氏と茂森あゆみ氏にひまわりキッズ・だんご合唱団。作詞は佐藤雅彦氏と内野真澄氏、作曲は内野真澄氏と堀江由朗氏、編曲は堀江由朗氏になります。
佐藤雅彦氏は、「バザールでゴザール、バザールでゴザール、NECのお店に行くでゴザール」や「ポリンキーポリンキー三角形の秘密はね」など、アラサー以上なら一度は聞いたことのあるCMを手掛けていたヒットメーカーでもあります。
当然のように団子屋が繁盛し、だんご三兄弟ブームのリクエストに応えるべく、それまで1串の4つの団子をさしてしたのを3つに変える団子屋も現れましたが、思いのほかだんご三兄弟のブームは長続きせず、3個団子は早々に姿を消したそうです。
ちなみに関東の多くの団子屋で団子が1串4個なのは、江戸時代に団子1個1銭だった時、四文銭が流通し、それに合わせて4個にしたという説があります。
それに対して、関西では1串5個の団子が多いそうですが、下賀茂神社に団子で人形を模す礼法があり、5個の団子で頭部と四肢を表したのが始まりとされているそうです。
1串3個という団子は、花見団子のような三色団子が一般的なので、『だんご三兄弟』は花見団子だったんでしょうか?
花見団子
画像引用:Wikipedia
そんな大ブームを巻き起こした『だんご三兄弟』、バンダイが発売したぬいぐるみは、2日間で10万個を売り上げたり、楽譜は50万冊以上が出荷されたりと、関連商品だけで200~300種類もの商品がはつばされ、関連商品の売り上げは100億円を記録したそうです。