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【2005年2月】ライブドアによるフジテレビ買収騒動

堀江貴文フジテレビ買収騒動
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世紀の買収劇

2005年(平成17年)2月に堀江貴文氏が社長を務めるライブドアによる、フジテレビ買収劇がありました。

これは市場のルールに乗っ取った正式な手付きを踏んでの買収だったのですが、なぜか堀江貴文氏(ホリエモン)がヒール(悪役)に仕立て上げられ、これは悪いことなんだ、企業を買収するのは悪いことなんだと日本国民の深層心理に植えつけられ、ライブドアとフジテレビの買収劇に収まらず、その後の日本の成長の芽(M&Aによる企業再生)を摘み取る原因になったと、個人的には考えております。

買収劇の時系列

2005年2月8日、午前8時すぎにライブドアの子会社「ライブドア・パートナーズ」が、当時フジテレビの筆頭株主であったニッポン放送の発行済み株式の29.5%を700億円で取得。この時点でライブドアは過去に取得していた株式と合わせて、ニッポン放送の株式35%を保有。

これに対して、フジテレビもニッポン放送の株式を取得しはじめ、公開買い付け(TOB)により25%の株式を取得。

2月23日には、ニッポン放送がフジテレビに対して4720万株の新株予約権を発行すると発表。この権利が発行された場合、新株以外の株を全てライブドアが買い占めたとしても、フジテレビの保有する株式の方が多く、ニッポン放送はフジテレビの子会社になることになっていた。

2月24日、ライブドアはフジテレビとニッポン放送の新株予約権が、商法で禁じられている「支配権の維持や争奪目的の新株発行」にあたるとして、東京地方裁判所に発行差し止めを求める仮処分を申請。

3月11日、東京地方裁判所は、ライブドアが申請していた仮処分を決定。これにより新株予約権の発行はできなくなる。

3月16日、ライブドアの議決権比率が49.8%に到達。

3月23日、11日に東京地裁が決定した仮処分に対して、ニッポン放送が抗告していたが、東京高裁はこれを棄却。ニッポン放送は新株予約権の発行を断念。

3月23日、フジサンケイグループとの業務提携交渉を優先させるため、ライブドアがフジテレビ株の取得を凍結。

3月24日、ソフトバンク・インベストメント(SBI)とニッポン放送、フジテレビの3社がベンチャーキャピタルファンドを共同出資で設立。ニッポン放送が所有するフジテレビ株をSBIに貸し出し、ニッポン放送がフジテレビの株式を持たない状態になる。

4月18日、ライブドアとフジテレビが和解。両社による業務提携が発表され、ライブドアが所有するニッポン放送株は、フジテレビに譲渡されることになった。

買収劇のその後

2005年7月にはニッポン放送が上場廃止になり、9月にニッポン放送はフジテレビの完全子会社になり、ことの発端となった資本のねじれは解消。

このねじれ問題も、もともとは1954年にニッポン放送が誕生し、遅れて1957年に文化放送とニッポン放送といったラジオ局と映画会社が主体となってフジテレビを設立したという経緯があり、メディア文化の中心であったラジオ主体が、時代とともにテレビ主体となり、それにともない資本もテレビの方が強くなったのにも関わらず、経営体制は旧来のままだったのが原因になります。

しかし、ラジオからテレビへと素直に移行できていたのに対して、テレビからインターネットという時代の変化については、フジテレビは後手後手に回り、あまつさえベンチャー企業に買収されかかったというのは、それまで時代の中心で声を上げ続けていたメディアが、時代に追いつけなくなったことの象徴とも言えるのではないでしょうか。

先に述べたように、堀江貴文氏が過度に悪役なイメージを植え付けられたので、この一件と、その後の日本経済に与えた影響について、きちんと研究・評価されるのは、あと数十年後になるかと思いますが、その時の評価がどうなるか、その時の日本人はこの一件を後悔するのか、誇りに思うのか興味はあります。

2017年現在、ソフトバンクは海外にばかり投資して、日本には全然投資しないって話を聞きますが、そりゃこういうことがあるんですから、日本には投資しませんよね。

出典:Wikipedia

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